2012年10月29日月曜日

「どうか、お静かに 公立図書館ウラ話」 のウラ話

前回のコメントでも少し触れましたが、友人のvinrougeさんが翻訳した本が10月15日に出版されました(^o^)丿

タイトルは「どうか、お静かに 公立図書館ウラ話」(スコット・ダグラス著、文芸社)。
その名の通り、アメリカはディズニーランドで有名なカリフォルニア州、アナハイムにある公立図書館が舞台の本です。


* * * * * * * *
大学で文学を専攻し、本や文学を愛してやまない青年スコット(著者自身)は、ある日、目にした求人広告「本が好きですか?」につられて図書館で働き始めます。

しかし、そこに待っていたのは理想と現実のギャップ(*_*;
司書はカウンターの内側で静かに本を読んでいるだけ…
…なんていう夢はどこにもなかったのです(>_<)

初日からどん底に突き落とされますが、その後、館内で繰り広げられる様々なスタッフや利用者とのやりとり&ドタバタ体験を1つずつクリアしながら、「図書館には“本”だけではない別の“何か”がある」ことを学んでいきます(^_^)

図書館で起こるとんでもない出来事が、主人公スコットの目を通して冷静かつ客観的に描かれているのがなんとも可笑しく、笑いあり、感動あり、毒舌あり、真面目に考えさせられる部分あり…と読んでいる私達の心に色んな感情の波が押し寄せます。

そして最後にスコットは…?!(…続きはお楽しみ♪)

* * * * * * * *

各章の途中にCMタイムとして、プチ情報〈図書館トリビア〉があったり、章の見出しが図書カード(分類番号付き)になっているのも面白く、著者スコット(&訳者!?)の“図書館オタク”ぶりが垣間見れます(^_-)


そして、翻訳本の表紙カバーや図書カード(上)のデザインは、なんと訳者のvinrougeさんご本人が手がけていらっしゃいます(翻訳家 兼 グラフィックデザイナーでもあり)。

実はこの小説、以前、図書館で働き始めた私にvinrougeさんが偶然N.Y.で見つけ、薦めてくれたものでした。
もちろん英書。
("Quiet, Please: Dispatches from a Public Librarian")


けれど当時は新しい仕事に慣れるのに大変で、とても洋書を読む時間とパワーも無く…
そんな私にvinrougeさんが少しずつ訳して手渡してくれたのがきっかけです。(なんと親切な…(; ;))

読んでみて本当に驚きました!!
国は違えど似たような状況で、全く同じ気持ちを抱えている人いたんだと。。。(@_@;)

この本に支えられ、なんとか今でも微力ながら図書館で働けている私。
当時、この本に出会わなければ辞めていたかもしれない…そんな大切な本です♡ 

その後、これはぜひ出版してみたら?!という話になり、私も心を改め、一緒に原書を読み直して翻訳のチェックを手伝ったり、二人で図書館を偵察がてら調べものに行ったり…と、とても良い思い出です。

という訳で、数年の月日を経てようやく皆さまに本書をお伝えできる時が来ました!

読書の秋、もしご興味ありましたら、ぜひ手にとって頂けたら嬉しいです♪
図書館という職場に限らず、「仕事とは…?」という意味で共感できる部分が多々あると思います。

またご購入頂かなくとも、お近くの公共図書館で「購入希望(予約希望)」を出して頂ければ、図書館が検討後に買ってくれます。
なおかつ多くの方も読めて一石二鳥(*^^)v


訳者のvinrougeさんへ直接コメントされたい方はこちらのブログまで。。。
http://bookcooklooknook.blogspot.jp/2011/08/blog-post_10.html

また、vinrougeさんは最新の洋楽&邦楽を翻訳するブログでもご活躍されており、若者に大人気!1週間に3千件ものアクセスがあるそうです
http://lyricandrhyme.blogspot.jp/

☆なんイチオシはCNBLUEというK-POPグループのBlue Skyという歌♪
http://lyricandrhyme.blogspot.jp/2012/09/cnblue-blue-sky.html )

本日は嬉しいお知らせでした(^_^)/

2012年10月10日水曜日

美輪さんの言葉 ♡

先日読んだ新聞の人生相談コーナーより…
20代後半の女性から「ある皮膚の病気で死を考えます。…どうしたらよいですか?」との質問でした。
それに対する美輪明宏さんの回答がとても良かったので、ご紹介したいと思います。


~ 回答者 美輪明宏さん(歌手・俳優)

病気のことは私は医師ではありませんし、知識もありませんので相談には応じかねますが、精神的に発想の転換を図りたいとのことであれば、微力ながらお手伝いさせて頂きたいと思います。

街中を行き交う群衆、普通にさりげなく見える人々が実は悩んでいて、苦しみ痛みを大なり小なり持っていない人は誰一人としていないのです。その差は表からは見えません。

私も77年間のこれまでの人生で、長崎での被曝体験をはじめ、さまざまな怪我、大病を患い、耐え、克服してきました。1950年代に芸能人としてデビューした当時は、日本中から、化け物、変態、国賊と罵詈荘厳(ばりぞうごん)浴びせられました。

そのころ、ボランティアで重度身体障害者の施設に行ったのです。
目も耳も口も手足も不自由な子どもたち、その子たちが一斉に心の声で私を叱りました。

「あなたの悩み? そんなものは悩みのうちには入らない。私たちは自力でトイレにさえ行けない。家族をはじめ、愛する人たちに自分の声で愛を伝えることさえ一生できない。その顔を見ることも、その声を聞くこともできない。このつらさがわかりますか? それに比べ、それらが全部できる貴方たちはなんて幸せなの!!」

私は背筋が伸びました。
「世間の人々は皆幸せそうに見え、何故自分だけがこんな不幸なつらい目にばかり遭うのか…」と錯覚していたのです。

彼らこそ、どん底に耐え、なお立派な精神を保つための修行をするために、また私たちを戒めるために送られた菩薩(ぼさつ)たちだったのです。

世や人を恨み、嘆き、悲しみばかりのマイナスの波動を出し続けている人はマイナスの事物事象を呼び込むのです。逆に無理をしてでもプラスの想念を保ち、発し続けるとプラスの現象が集まってくるのです。これが「天は自ら助くる者を助く」という意味です。

決して諦めなければ、必ずいつか朗報がもたらされるものなのです。

心が好転しにくい場合には、例えば聖歌を唱(うた)ったり、お経などを唱えたり、優しく美しい昔の抒情歌や唱歌を唱ったり聴いたりすると安らかになることがよくあります。
救いはあなたの考える文化の力にこそあると思います。

ただし、占いや霊能者、宗教に振り回されてはいけません。用心しましょう。

~2012.9.1(土)朝日新聞朝刊 be「悩みのるつぼ」~

   
   ☆おまけ
 
蓮の花の値打ちは、泥の中で育っても、汚れず染まらず、美しい花を咲かせ、保ち続けること。悩みや苦しみは、自分を鍛えるチャンスです。
~美輪明宏 『花言葉』 (2010, PARCO出版)~

美輪さんの言葉はどんな宝石よりもキラキラと輝いているように思います✧
あたたかな愛を感じますよね。
私“なん”の、そして「the giving tree」のお師匠さんです(*^_^*)