2013年2月26日火曜日

トイレの日野原様!?

去年、ブログで「トイレの龍馬様」(日めくりカレンダー)のことを書きましたが、最近我が家のトイレには「トイレの日野原様」がおります♪

“日野原様”とは現在101才の日野原重明先生(聖路加国際病院理事長)。
今も病院の緩和ケア病棟(ホスピス)にいる患者さんをボランティアで診られています。

そして、日野原先生の言葉を31日分集めて日めくり(通年用)にしたものが「トイレの日野原様」。(…と勝手に命名(*^^)v)

別にトイレ専用という訳ではないのですが、4~5年前にあいだみつをさんの日めくりを買って以来、リピートしてトイレに置くようになりました。

365日でなく31日分というのがミソで、一回読んで忘れてしまっても月が替わる度に同じ言葉を同じ日付に見ることになります。
そうして毎日一語見ているわけですが、まったくの素通りの時もあれば、今日はやけに心に響く…おぉ、そういう意味だったのか!という時もあります。

今日とっても気になったのがこの言葉。

大きな願望よりも 
小さくても日々のものごとの
達成感を大切に

(毛筆の書は日野原先生、イラストは茅野玲子さんという方)

他にも、

「創(はじ)めることさえ忘れなければ 人はいつまでも若さが保てます」

「人は不幸に敏感で 幸せに鈍感なことを 平素から心得ておきましょう」

「子どもは親が育て 成人は社会が育てる そして老人になると自分が自分を育てる」

「家族とは寄せ集めのメンバーでなく 育みそだてていくものです」

「蒼穹に大きな理想の円を描き その円の弧の一つになりましょう」

「あなたの中の見えない才能が あなたのからだの中で花開くときを待っています」

「小さな愛の行いは あなたの宝として からだの内に積まれます」

「見えるものよりも 見えないものの中に真があるのです」

「よき友との出会いが あなたを成長させます」

「生き方のモデルに接し、そのモデルに学びましょう」

「鳥は飛び方を変えることはできない しかし人間はいつからでも生き方を変えられる」

「身体のどこかに不具があっても 朝目覚めた時に感じるさわやかさは それが健康のしるしです」

「耐えることで あなたには人の苦しみを感じとれる感性が生れてきます」

「やろうと思うだけではやらないことと同じです 行動こそが勝負です」

「死が何であるかを子どもに伝えるのも 齢を重ねた先輩の役目です」

「変えられないと英知が教えるものには忍耐を 変えられると天が告げるものには勇気を」

などなど。
~「新老人の会」オリジナル日めくりカレンダー「今日をよく生きるために」より~

書かれた言葉というのは、時を越えて私たちの心にそっと入り込み、その時々の自分がどんなことを感じているのか、気付かせてくれます。
だから、同じ言葉でもその時によって印象が変わるし、さらに違う人が読めば、また全く違ったメッセージとなる。
そこに言葉の魅力を感じます(*^_^*)

この「トイレの日野原様」の言葉も、いつか、数年後、何十年後、何百年後?、必要な人のところに届くといいなぁと思っています✉

☆日野原先生の言葉は「新老人の会」のメルマガ(無料)でも読めるそうです。
(※「新老人の会」とは、「よく生きる」ことを追求してきた日野原先生がシニア世代の新しい生き方を提唱して2000年に創設した会)
http://www.shinrojin.com/ より「メルマガ」ご参照

2013年2月12日火曜日

蒼山日菜さんの切り絵 ✂

最近、気になっている女性。。。切り絵作家蒼山日菜(あおやまひな)さん。
昨年テレビで蒼山さんの切り絵を見た瞬間、すっかり魅了されてしまいました❤



まるでペンで描いた絵のように見えますが、なんと切り絵!
細かい部分もすべてハサミ✂で切られています。

蒼山さんの切り絵はレースのように見えることから「レース切り絵」と呼ばれているそう。

2012年11月9日公開の映画「シルク・ドゥ・ソレイユ3D 彼方からの物語」のポスターのロゴも蒼山さんのデザイン。 ↓

こちらはカンヌ国際展覧会で2年連続金賞を受賞した一作品。↓
                    
よく見ると文字になっています!

蒼山さんは20代でフランス人男性とご結婚し、スイス国境にほど近いフランスのフェルネ・ボルテールという町へ。
その後、一児の母になったものの離婚。
異国の小さな町で母子ともにひどい人種差別を受けました。

さらに子宮に悪性腫瘍が見つかり、半年に4回もの手術。
一時は生死をさまよい、うつ状態にもなった蒼山さんを救ったのが切り絵だったといいます。

もともと近隣のスイスでは切り絵作りがさかんで、素朴でのどかな作風が親しまれていました。

小さい頃から絵が得意だった蒼山さん、次第に「レース切り絵」という独自のスタイルを確立していきます。
そして、始めて5年後~は数々の賞に輝くようになり、切り絵世界の頂点へ!

昨年秋に京都の高台寺で行われた個展ではこんな作品も出展。

 ←右側から縦に「諸行無常…」で始まる文章が!
 
 


切り絵のおかげで「夢」を持てた。そんな思いを込め、毛筆で書いた「夢」を切り絵に…↓ 

「出来上がるの楽しみだね」と、いつも言ってくれる息子さん。
それが何よりも嬉しくて、今ではそんな息子さんのために切り絵をしているとか♡
蒼山さんにとって“子供”と“切り絵”は神様さまからの贈り物だそうです(#^.^#)

(日テレ「未来シアター」2012.11.30 & NHK Eテレ「グラン・ジュテ」2012.12.22より)

これまでの苦難はすべて息子さんと切り絵に出会うためのものだったんですね。
苦難を経験した人、そしてその人が紡ぎ出すものには輝きを感じます✧
私と同い年の日菜さん、これからも素敵な作品を楽しみにしています(^_^)/

✂蒼山日菜さんのHP 

2013年2月1日金曜日

“Happiness is a Journey”

前回ご紹介したアルフレッド・D・スーザ神父Father Alfred D'Souza)さん。

「困難こそが人生である…」という彼の言葉に影響を受け、今度はクリスタル・ボイドCrystal Boyd)さんという女性が"Happiness is a Journey"という美しい文章を綴っています✎

説明はさておき、まずはご紹介しますね。

*  *  *  *  *  *  *
将来は結婚し、子ども持つ。そんな人生なら素晴らしいと思う人がいます。けれど、子どもを持てば幼い我が子にもどかしさを感じ、成長すれば今より楽になるだろうと期待します。そして、子どもが10代になると今度は手を焼くようになり、将来、子どもから手が離れれたらきっと幸せになれるはず、と思うものです。

夫や妻が協力的で、人よりもいい車を持ち、定年後には二人で旅行を楽しむ。そんな人生なら完璧だと言う人がいます。

本当のところ、今この瞬間より幸せな時などありません。今幸せでなければ一体いつ幸せを感じるのでしょうか?

私たちの人生は試練の連続です。まずはそのことを自覚し、とにかく自分は幸せなんだと信じることです。

私が好きなアルフレッド・D・スーザのこんな言葉があります。

「ずいぶん長い間、人生、すなわち“本当の人生”とはこれから始まるものだと思っていた。ところが、行く手にはいつも様々な困難が立ちはだかった。先に片付けなければならない用事があったり、仕事が残っていたり、当分何かに時間を取られそうだったり、返すべき借金があったり。そういうものが済んでから自分の人生は始まるのだと思っていた。しかし、私はようやく気付いた。こういった困難そのものが私の人生だったのである」

この言葉は私に「幸せ行きの道などない」ということを教えてくれました。なぜなら「幸せとはまさに道のりそのもの」だったからです。だから、今ある一瞬一瞬を大切にしなさい。そして人生を共有できる程に特別な人がいるのなら、なおのことその時を大切にしなさい。時は誰をも待ってくれないということを忘れずに。

だから、学校を卒業するまで、学校に復学するまで、10ポンド痩せるまで、10ポンド太るまで、子どもができるまで、子どもが巣立つまで、仕事を始めるまで、退職するまで、結婚するまで、離婚するまで、金曜日の夜まで、日曜日の朝まで、新しい車や家を買うまで、車や家のローンが終わるまで、春まで、夏まで、秋まで、冬まで、生活保護に頼らなくなるまで、1日まで、15日まで、お気に入りの音楽がかかるまで、お酒を一杯飲むまで、酔いから覚めるまで、死ぬまで、生まれ変わって今この瞬間より幸せな時などないと分かるまでだなんて、待つのはやめてしまいなさい。

幸せとは旅そのものであり、目的地ではない。 

1997年、クリスタル・ボイド          
http://ayaf.blog45.fc2.com/blog-entry-274.htmlより引用改訳)

~ ~ original text (原文) ~ ~

We convince ourselves that life will be better after we get married, have a baby, then another. Then we're frustrated that the kids aren't old enough and we'll be more content when they are. After that, we're frustrated that we have teenagers to deal with. We'll certainly be happy when they're out of that stage.

We tell ourselves that our life will be complete when our spouse gets his or her act together, when we get a nicer car, are able to go on a nice vacation, when we retire.

The truth is, there's no better time to be happy than right now. If not now, when?

Your life will always be filled with challenges. It's best to admit this to yourself and decide to be happy anyway.

One of my favorite quotes comes from Alfred D. Souza. He said, "For a long time it had seemed to me that life was about to begin - real life. But there was always some obstacle in the way, something to be gotten through first, some unfinished business, time still to be served, or a debt to be paid. Then life would begin. At last it dawned on me that these obstacles were my life."

This perspective has helped me to see that there is no way to happiness. Happiness is the way. So, treasure every moment that you have and treasure it more because you shared it with someone special, special enough to spend your time with...and remember that time waits for no one.

So, stop waiting until you finish school, until you go back to school, until you lose ten pounds, until you gain ten pounds, until you have kids, until your kids leave the house, until you start work, until you retire, until you get married, until you get divorced, until Friday night, until Sunday morning, until you get a new car or home, until your car or home is paid off, until spring, until summer, until fall, until winter, until you're off welfare, until the first or fifteenth, until your song comes on, until you've had a drink, until you've sobered up, until you die, until you're born again to decide that there is no better time than right now to be happy.

Happiness is a journey, not a destination.

Copyright © 1997 Crystal Boyd       
(※http://www.happinessisajourney.com/
*  *  *  *  *  *  *


クリスタル・ボイドさんの上のHP(※)によると、この文章は1997年、クリスタルさんが人生のどん底にいた頃、何人かの友人にメールで送ったのがきっかけだっだそうです。

その後、転送に転送を重ねながら世界中に広まり、何百万という人々の心を捉えました。
多くの聖職者が説教で唱え、自己啓発本に掲載され、結婚式や葬儀のスピーチなどでも使われました。

そして2000年には、"Midnight Muse"(by Crystal Boyd)という本として出版されました。
この本には"Happiness is a journey, not a destination."という最後の一節のすぐ後に前回のブログでご紹介した詩の一部も載っているようです。

Thought for the day : 
(今日のことば:)
Work like you don’t need money,
(働け、金が必要でないかのように)
Love like you’ve never been hurt,      
(恋せよ、傷ついたことがないように)
And dance like no one’s watching.        
(踊れ、誰も見ていないかのように)

Please note that the Thought for the day is not part of Crystal’s poem, but from an old Irish Proverb.
(※「今日のことば」は著者クリスタルの詩ではなく、古いアイルランドのことわざです)

この詩がスーザ神父の言葉として広まったのは、もしかしたらこのクリスタルさんのご本(Midnight Muse)が所以なのかもしれません。

ところで、私もずっと「子供がいる人生なら…」と思っていた一人です。
でもそう思うのは自分の“真の人生”から現実逃避していたのかも…
今、自分がやらなければいけないことから目をそらしていたのかも…
と最近思うようになりました。

“幸せの手段”にされていたなんて架空の子供も可哀想ですよね…
それに“幸せ”は人それぞれ違うような気もします。
だから架空のものに頼らず、自分自身の人生を生きよう。
…といっても大げさなことでなく、今、目の前にあることをやろう。
好きなこと、夢中になれることをやろうと思います(*^^)v

幸せへの一番の近道は、「無いものではなく、今あるものに感謝すること」なのかもしれません。
人生の「旅そのもの」を楽しみましょう♪