絶対、自分を嫌わない
―そのためには「人と比べない」こと
●自己嫌悪は、いつもここから生まれる
誰しも、自己嫌悪に陥ることはあるでしょう。
そんなときは、どうしてそうなったのかをよく考えてみてください。
誰かと比べて自分のほうが下だと考えていませんか?
世間の価値観や評価と照らし合わせて、自分はレベルが低いと考えていませんか?
そんなことは無意味です。
比較さえしなければ、ここに「あるがままの自分」がいるだけ。
何も嫌悪するほどのことではないのです。
なぜなら、自分を測る“物差し” が元来、万人の価値を決めるほど正確にして絶対的なものではないからです。
たとえうまくいかないことがあったとしても、それによって自分自身の価値が上がったり、下がったりすることはありません。
仏教の教えでいうなら「露(ろ)」―過ぐることなく、欠けることなし。
自分という存在はそのまんまの自分なのです。
そもそも自分で自分を嫌って、どうするのですか。
それほどみじめなことはありません。
自分を一番好きになってあげられるのは、自分自身なのですから。
~枡野俊明著『小さな悟り』 より~